皆、シンデレラがやりたい。
story
とあるアイドル「一ノ瀬陸」(通称りっくん)の追っかけで知り合った3人組、榎本、神保、角川は定期的にあるライブの後必ず3人で集まってお疲れ会をしていた。
ある日、頑なにスマートフォンにしないと言っていた神保がスマートフォンにしたことをきっかけに3人でツイッターを始める。そしてツイッター上でアイドルの恋人らしき女の子を見つけ、苦労の末、その女の子のアカウントにたどり着く。
その女の子は自分たちと同じりっくんファンで、いつもライブにいる女の子だった。
彼女の名は、三村まりあ。芸能人、とまではいかないけれど地下アイドルのようなことをやっているらしいということがツイッター上で発覚する。
「一ノ瀬陸」というアイドルを中心に、出会うはずのない4人と、三村のファンという筒井裕翔という男の子も加わり、奇妙なバトルが始まる。
お互いの利害が絡まり、一瞬前には敵だと思っていた者が次の瞬間、味方のように思え。。。
そして話を進めていくうちに、「浮気をするような男はよくない」と全員の敵が陸になる。その瞬間が三村の狙いだった。陸を独占するために、陸のファンを減らそうと画策するまりあ。
そんなことには気が付かず、くだらない口論を続ける3人。しかし、三村の陸への思いは愛なのかと疑問に思い出す筒井。ファンをなくすという明確な目標を楽しんでいるだけで、好きじゃないんじゃないかと三村の心を言い当てる。
「本当の追っかけならば、そのアイドルの幸せを願うのがファンだ。」と、彼氏がいるのは嫌だけど、なんとかその現状を飲み込もうとする筒井。そんな行き過ぎたファン筒井を見て、徐々にみんな冷静になっていく。
地下アイドルでもアイドルではいたい、けど、その職業を捨てても陸を自分だけのものにしたいという思いの間で揺れ動く23歳の三村。彼女よりも年齢を重ね、そんな甘酸っぱい感情ははるか昔に無くし男性アイドルに命をかけこじらせまくった榎本、神保、角川の3人。
社会から外れ、友達もなくただアイドルだけに命をかけてきた40代バツイチの女の行く末は、果たして___。